人間関係の中で「苦痛や孤独を感じている人」についての表現です。
例えば、家族の中で発達障害の傾向がある人がいたとします。その人の長所も短所も含めて、大切な家族に間違いありません。しかし、その個性の強さに押されて、我慢や疲弊している人がいるとします。世間からは仲のいい家族に見えていても、なかなか理解してもらえない心情をもっているとしたら、その人は「振り回されて疲れている」可能性があります。自覚は無くても、無理をしているとしたら、「カサンドラ症候群」で説明がつくかもしれません。発達障害が悪いという意味ではありません。特性を認めつつ対等な関係が築けていない事が、後々上手くいかない状況を作るのです。まずは、そのままの状態で一生居られるかという事を見つめなおす事が大切ですf。
自己犠牲はありませんか。
特に注意しておきたいことがあります。それは、「自分が悪い。」「自分が我慢すれば良い。」などという自分に理由付けをしている、納得を作っているとしたら、永遠に問題は改善しないと言う事です。
日本人の特性の一つとして、「空気を読んだり、相手に気を遣いすぎて、その場を受け止めてやり過ごそう」としてしまう事があると言われています。これは大変素晴らしい特性でもある事は、間違いありません。しかし、長時間を共に過ごす家族に対し、この気持ちだけでは、無意識のうちに力関係が出来てしまうでしょう。心の負担になる事は、重症化する前に、「No」と言える心構えが必要です。もちろん状況により、強い「No」である必要はありません。工夫をして伝えていくことで自分を苦しめる事から距離を保ちましょう。そうすることで、「No」を言えた自分を評価したり、改めて相手の特性を冷静に判断できるようになることに繋がります。相手に合わせる事に頑張りすぎなくて良いのです。
状況を変えたいと願ったらまず、小さくても行動を。
- その相手といると憂鬱が増える。自分の優先順位が下がる。
- 暗い気持ち、倦怠感、食欲低下、睡眠のトラブル ※疾患によるものを除きます
- 涙が出る、感情が無い、イライラする
- 相手がいないと逆に不安になる(共依存状態)
- 自分がダメだ・悪いと感じる
上記のような経験はありますか。誰でも、気分の浮き沈みはありますが、長引いたり、悩みが続くようならば、状況を変えてみませんか。小さな一歩で大丈夫です。(何もしなければそのままですから。)
- 今の心を呟いてみる。(他人から聞いたことのようにもOKです。)
- 文字にしてみる。
- 同じ気持ちを持つ人の書籍やブログ、例えばHPを訪問してみる。
- 誰かに相談してみる。誰に相談するかは大切なポイントです。
- 発達障害について理解を深める。参考ページ:厚生労働省より「発達障害の理解」
- どうなりたいのかを考えてみる。声に出す。書き出す。
まずは、気負わずこれらの事を少しずつ、1分でもやってみましょう。1分でもやれたら、「自分」を褒めましょう。まず自分が褒めなきゃ誰が褒めてくれましょうか、、、。
事実や現状を見つめることの大切さ
今回はカサンドラ症候群について取り上げましたが、ほんの一部にすぎません。そして、この症状一つで説明がつくという話でもありません。世の中には、沢山の問題が溢れています。でも、知らなかったから「知った」に変える事で、見える世界が変わります。事実や現状を認知すること見つめる事がとても大切な事だと言う事を感じて頂けたら大変嬉しく思います。